見ちゃだめよ!


 

2012年12月9日 (日曜日)

 

見ちゃだめよ!

 


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デンマンさん。。。どうして、あたくしのエロい写真を貼り付けたのでござ~♪~ますか?


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だから卑弥子さんが「見ちゃだめよ!」と叫んでいるのですよ。

あらっ。。。いやだわ。。。 「見ちゃだめよ!」と叫んでいるのであれば、このようにニコニコしていませんわよ。 あたくしは、たくさんの殿方にこの写真を見て欲しいのでざ~ますわ。

どうして。。。?

だってぇ、いつまでも婚活を続けるのはしんどいのですものォ~。。。 そろそろ素晴らしい殿方に、あたくしのセクシーな体型をご覧になっていただいて求婚してもらいたいのでござ~ますわ。 おほほほほほ。。。

あのねぇ~、上のようなポーズではエロいと思うのですよ。 卑弥子さんだって「エロい写真」だと出端(でばな)で言っていたではありませんか!

でも、この「エロい写真」が堪(たま)らないとおっしゃる殿方だってぇいらっしゃるかもしれませんわ。 うふふふふふ。。。

そういう男が現れることを僕も期待していますよ。

つまり、今日はデンマンさんがあたくしの婚活のお手伝いをしてくださるのでござ~ますか?

いや。。。そうではないのですよ。 実は夕べ『日本の神話』という本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。

見るなの座敷」という昔話があります。
日本の各地で語られた話の一つなので、ごぞんじの方が多いでしょう。
鹿児島県の徳之島ではこの話は、こんな風に語られているのだそうです。

むかし、一人っ子でちょっとわがままなところのある若者がいました。
でもまじめな美青年だったので、妻になりたがる娘が大勢いて、親たちも早く身を固めるようにすすめていたのですが、言うことを聞かず、独身のままでいました。

親たちはしまいに、嫁を選んできて、むりに結婚させようとしました。
そうすると若者は、「妻は自分で探しますから、もうかまわないでください」と言って、家を出て行ってしまいました。

(略) 山の奥にどんどん入ってゆくうちに、日が暮れてきました。
野宿しようと思ったのですが、遠くに燈火の光が見えます。
「こんな山奥に、人が住んでいるのは、不思議なことだが、家があるのなら、木の下に寝るよりは、泊めてのらったほうがよいだろう」
こう思って行ってみますと、大きくて立派な家があり、中をのぞくと、びっくりするほどきれいな女の人が、せっせと機織をしていました。


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「ごめんください」と声をかけると、その女の人が愛想よく立ってきて、「何かご用ですか」と鈴をふるわすような声で優しく聞いてくれたので、「道に迷って難儀をしているので、今晩一晩だけ泊めてもらえませんか」と、たのんでみました。
そうすると女の人は、「それはお困りでしょう。 こんなむさくるしいところでもおよろしければ、どうぞお泊まりになってください」と言って、家に招き入れてくれ、たくさんのご馳走をどんどん出してきて、食べるようにすすめてくれました。

(注: 赤字はデンマンが強調。
イラストはデンマン・ライブラリーより
読み易くするために改行を加えています)


56-57ページ 『日本の神話』
著者: 吉田敦彦
2002年8月30日 第1刷発行
発行所: 株式会社 青土社

あらっ。。。デンマンさん。。。 このお話の中に出てくる女の人はまるであたくしのようではござ~♪~ますか?

卑弥子さんは自分ではそう思うのですか?

あらっ。。。 デンマンさんの言い方には奥歯に物が挟まったような言い方に聞こえますわ。

いや。。。別に、卑弥子さんの気持ちを逆なでするようなことを僕は言いたくないけれど、そのような事を言うと、この記事を読んでいる人が白けてしまうと思うのですよ。

どうしてでござ~ますか?

だってぇ、この話に出てくる女性は次のような格好では出てこないのですよ。


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あらっ。。。このような格好で出てきてはまずいのですか?

まずい!。。。絶対にまずいのですよ。

どうして。。。?

やはり次のようなおしとやかな格好で出てこないと話にならない。


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あらっ。。。このように和服でないとまずいのでござ~ますか?

もちろんですよ。。。 日本の昔話ですからね。

。。。んで、 その後お話はどうなるのでござ~ますか?

若者は翌朝お礼を言って出てゆこうとすると、その女性は「せっかくいらしたのですから、もう2,3日ごゆっくりしていらしてはいかがですか?」と若者を引き止めるのですよ。

あらっ。。。 あたくしと違ってかなり強引な女性なのですわね。

卑弥子さんが上の女性の立場にいたら美男子を引き留めなのですか?

あたくしならば、どこの馬の骨ともわからない男性を女一人で住んでいる家の中に引き入れないと思いますわ。

あれっ。。。 ネット市民の皆様にセクシーな身なりを披露するのにもかかわらず、卑弥子さんは意外に封建的なのですね。

だってぇ、小学校の「道徳」の先生がそのように教えたのですわ。 うふふふふふ。。。 で、その後どうなったのですか?

若者は「急ぐ用事もないから。。。じゃあ、お言葉に甘えてもう少しお世話になります」。。。 そう言って、もう二晩泊まったのですよ。 それでお別れしようと女性にお礼を述べると、その女性は「なんだかお別れするのがつらくなりましたわ。 どうか、もうしばらくお泊まりくださいませんか?」 そう言うのですよ。

あらっ。。。 かなり積極的な女性なのですわね?

卑弥子さんだって婚活しているのだから、ハンサムな若者が訪ねてくれば家に泊めて帰さないようにするのではありませんか?

いいえ。。。 あたくしは小学校の時の道徳の先生がそのようなはしたない事はしてはいけませんと教えてくださったので、どこの馬の骨だか判らない見も知らぬ男の人を家などにあげたりしませんわ。 おほほほほほ。。。

卑弥子さんは意外に超封建的なのですね。

そうかしら。。。? それで、その後どうなってゆくのでござ~ますか?

そんな事を繰り返しているうちに、結局若者はその女性と夫婦になってしまったのですよ。

あらっ。。。まあ。。。いやだわ。。。 結婚式もしないで同棲するなんてぇ~。。。 小学校の時の道徳の先生は、そのようなはしたない事をしては、大和撫子(やまとなでしこ)の名がすたると教えてくださったものですわ。

卑弥子さんは悲劇的に封建的なのですね。

あたくしは、そのようには思いませんわ。 大和撫子の純潔を守ろうと。。。そんな事よりも、その後どうなったのですか?

その女性と一緒に暮らすようになってから4,5年が瞬(またた)く間に過ぎてしまったのですよ。 その間、女性は毎日ただせっせと機織をしているだけで、どこにも売りに行くわけでもない。 買い物にも出かけません。 でも食事の時になると、山奥にあるはずのない魚や野菜などをふんだんに使った素晴らしいご馳走が山のように出てくるのですよ。

あらっ。。。 つまりその女性は魔法使いのおばあさんが変身した仮の姿だったのですわね。

あのねぇ~。。。 そのように先を急がないでくださいよ。 僕の話をおしまいまで静かに聞いてくださいよ。

わかりましたわ。。。 それで。。。どうなるのですか?

あのねぇ~。。。、ある日、その女性は若者に言うのですよ。 「用事ができて、故郷の村に行ってこなければなりません。 あたたに一つだけお願いせねばなりません。 私がいつも機織をしているお部屋の左右と奥のふすまは、どんなことがあっても決してお開けにならないでください。 もし、あなたが開けたら私はもう夫婦でいられなくなるのです」 若者はそう言われたものだから固く約束して妻を送り出したのですよ。

あらっ。。。 そのような事を言われたら、あたくしなら絶対にふすまを開けて覗いてみたくなりますわ。

そうでしょう!? 誰だって、そうなのですよ。 「見ちゃだめよ!」なんて言われたら見たくなるものなのですよ。 だから、18歳未満は見てはだめな映画を僕はよく変装して子供の頃見に行ったものですよ。

あらっ。。。 デンマンさんは子供の頃からや~らしかったのですわね!?。。。 んで、その若者はどうしたのですか?

最初の数日は我慢できたけど、やっぱり好奇心が頭をもたげてくるのですよ。 見るな!と言われたから余計に見たくなる。

それが人情と言うものでござ~ますわ。。。 それで結局覗いてしまうのですか?

そうなのですよ。 妻の部屋に入って行き右のふすまを開けたのですよ。 そしたら、なんと、そこには広い海があってさまざまな魚が泳いでいた。 左のふすまを開けると畑が広がっていて、あらゆる野菜がどっさり植わっていた。 それから奥のふすまを開けると、そこには米や大豆が山のように積んであったのですよ。 山奥にいながら、食事時には魚でも野菜でも米でも、どっさり出てきたのがこれで判った。

それで。。。?

そのうち妻が帰ってきたのです。 それで家の中を見ながら言いました。 「あなたは、とんでもないことをなさいましたね。 あれほど固く約束なさったのに、なぜふすまを開けたのですか?」

バレてしまったのでござ~ますか?

そうなのですよ。 妻は言いました。 「もう一度ふすまを開けて御覧なさい」 言われたとおりの若者がふすまを開けてみると、あら不思議! 海も畑も米俵もすべて消えてしまった!

それで若者はどうなさったのですか?

「これからは私が働いて不自由のない暮らしをさせるから、どうか今までどおり夫婦でいてくれ」と何度も何度もお願いしたのですよ。 でも、妻の心を変えることはできなかった。 その晩、若者がふと目を覚ますと、妻は真っ白な長い衣をひらひらさせながら、天へ飛んでゆくのが見えた。 それからしばらく若者は待っていたけれど、二度と戻ってくることはなかった。 こういう話だったのですよ。

ふん、ふん、ふん。。。 多分そのようなお話だと思いましたわ。

あれっ。。。 卑弥子さんは気づいていたのですか?

だってぇ~、そのお話が書いてある本は『日本の神話』でしょう!? 『古事記』や『日本書紀』に書いてある神話の中に出てくる女神には、ちょうどお話の中に出てくるような食べ物を出す女神がいるのですわよ。

マジで。。。?

『日本書紀』には「ウケモチ」という女神が出てくるのでござ~ますわ。 「ツクヨミ」の命(みこと)という神様が訪ねてくると「ウケモチ」女神は陸の方に顔を向けてご飯を口から吐き出し、それから海の方に顔を向けて、いろいろな魚を吐き出し、その次に山の方に向いて、いろいろな鳥や獣を吐き出したのですわ。 それをおいしく料理して山のように盛り上げ、「ツクヨミ」に食べさせたのでござ~ますう。

あれっ。。。『日本書紀』にそういう話が出てくるのですか?

デンマンさんは見過ごしていたのですわ。

つまり、「見るなの座敷」の昔話は日本の各地で語られているけれど、そのネタになった話は神話の中に出てくる話だと卑弥子さんは言いたいのですか?

そうですわ。 しかも、「見るなの座敷」の話は、やがて『雨月物語』に受け継がれてゆくのでござ~ますわ。

雨月物語


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『雨月物語』は、上田秋成によって江戸時代後期に著わされた読本(よみほん)の代表作。
5巻5冊。明和5年(1768年)序、安永5年(1776年)刊。

日本・中国の古典から脱化した怪異小説9篇から成る。
近世日本文学の代表作で、現代でも引用されることが多い。

 

浅茅が宿

「浅茅が宿」の原拠は、『剪灯新話』「愛卿伝」と、それを翻案した浅井了意『伽婢子』「藤井清六遊女宮城野を娶事」である。
戦国時代の下総国葛飾郡真間郷に、勝四郎と妻の宮木が暮らしていた。

元々裕福な家だったが、働くのが嫌いな勝四郎のせいで、家勢はどんどん傾いていき、親戚からも疎んじられるようになった。
勝四郎は発奮し、家の財産をすべて絹にかえ、雀部曽次という商人と京にのぼることを決める。
勝四郎は秋に帰ることを約束して旅立っていった。

関東はそのうち、享徳の乱によって乱れに乱れることになる。
宮木の美貌にひかれた男共が言い寄ることもあったが、これを退けるなどして、宮木は心細く夫の帰りを待ちわびる。
だが、約束の秋になっても、勝四郎は帰ってこないのだった。

一方夫の勝四郎は京で絹を売って、大もうけをした。


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そして関東のほうで戦乱が起きていることを知って、急ぎ故郷に帰る途中、木曽で山賊に襲われて財産を全て奪われてしまった。
また、この先には関所があって、人の通行をゆるさない状態だと聞く。

勝四郎は宮木が死んでしまったと思い込み、近江へと向かった。
ここで勝四郎は病にかかり、雀部の親戚の児玉の家に厄介になることになる。
いつしかこの地に友人もでき、居つくようになり、七年の月日が過ぎた。

近頃は近江や京でも戦乱がおき、勝四郎は宮木のことを思う。
そして、故郷に帰ることにした。
十日余りで着いたのは、夜になってのことだった。
変わり果てた土地で探すと、やっと我が家にたどり着いた。

よく見ると、隙間から灯がもれている。
もしやと思って咳をすると、向うから「誰(たそ)」と声がしたのは、しわがれてはいるけれどまさしく妻、宮木のものだった。

扉の向うからあられた妻は、別人かと思われるほど、変わり果てたすがたであった。
宮木は勝四郎のすがたをみて、泣き出し、勝四郎も思わぬ展開に動転するばかり。

やがて、勝四郎はことの経緯、宮木は待つつらさを語り、その夜はふたり、ともに眠った。
次の朝勝四郎が目がさめると、自分が廃屋にいることに気づいた。


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一緒に寝ていたはずの宮木のすがたも見えない。
勝四郎はやはり妻は死んでいたのだ、と分かり、家を見てまわっていると、元の寝所に塚がつくられているのがあった。

そこに、一枚の紙があった。
妻の筆跡で歌が書いてある。

「さりともと思ふ心にはかられて世にもけふまでいける命か」
これをみて、勝四郎は改めて妻の死を実感し、伏して大きく泣いた。

 


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雨月物語 (映画)


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1953年製作の日本映画。
監督溝口健二。
「浅茅が宿」と「蛇性の婬」の2編を川口松太郎と依田義賢が脚色した。
出演は京マチ子、水戸光子、田中絹代、森雅之、小沢栄など。
舞台は近江国と京に設定されている。
ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞した。


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出典: 「雨月物語」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ほおォ~。。。 『日本書紀』から「見るなの座敷」になって、それから『雨月物語』になったのですか。。。?

当たらずとも遠からずですわ。。。おほほほほほ。。。


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【ジューンの独り言】


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ですってぇ~。。。
映画では主人公は貧農の源十郎という名前です。
近江の国琵琶湖北岸の村に暮らしています。
彼は、畑の世話をする傍らで焼物を作り町で売っています。

賤ヶ岳の戦いの前に長浜が羽柴秀吉の軍勢により占領され、賑わっていることを知った源十郎は、妻の宮木と子を残し、焼物を載せた大八車を引いて長浜へ向かいます。
義弟の藤兵衛は、侍になりたいと源十郎に同行します。
源十郎は大銭をもって村へ帰ってきます。
藤兵衛は市で見かけた侍に家来にするよう頼み込みますが、具足と槍を持って来いとあしらわれます。

源十郎は戦が続くうちに、さらに焼物を作り大儲けをしようと、人が変わったように取り組みますが、宮木は夫婦三人が幸せに暮らせればそれで充分なのに、とつぶやきます。
源十郎と藤兵衛は焼物を窯へ入れ、火を付けますが、折り悪く柴田勝家の軍勢が村へ近づいて来ます。
男は人足として徴用され、女は乱暴される。

村の人々は山へと逃げだします。
窯の火は消えていましたが、焼物は綺麗に焼けていました。
村人は裏道を使い湖畔に出て、そこから捨て船で長浜へ向かいますが、海賊に襲われたという瀕死の男が乗る船と出会い、宮木と子はやはり村へ帰ります。

ところで長浜では源十郎の焼物は飛ぶように売れました。
市で焼物を届けるように頼まれた源十郎は、若狭という上臈風の女の屋敷へ向かいますが、座敷へ上げられ、饗しを受けます。
織田信長に滅ぼされた朽木氏の生き残りであるという若狭に惹かれ、源十郎はこの家に居つくのです。

その頃、湖岸で別れた宮木と子は落武者勢に見つかり、槍を一突きされ殺されていました。

町の着物屋で源十郎は買い物をしますが、朽木屋敷へ届けるよう言うと、店の主は恐れ代金も売れとろうとしない。
帰り道では神官から死相が浮かんでいる、家族の元へと帰りなさいと諭され、死霊が触れられぬように呪文を体に書いてもらいます。

家族の元へと帰りたいと切り出した源十郎を若狭は引きとめようとしますが、呪文のために触れることができない。
源十郎は倒れ、気を失います。

翌朝、目を覚めると、朽木家の屋敷跡だという野原の中で目を覚ましているのでした。
金も侍に奪われた源十郎は村へ戻りますが、家々は荒らされ、家族の姿もないのです。
源十郎は囲炉裏で飯の用意をする妻の宮木の幻を見て、自らの過ちを悟るのでした。

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