アッシジからの平和


 
2011年11月5日 (土曜日)
 
 
アッシジからの平和
 
 

  

スルタンの許を訪れた

アッシジの聖フランチェスコ

ダミエッタまでは攻略したもののその後は苦戦ばかりの第5次十字軍の陣営に、どのような経過でかわからないが、イタリア人の修道僧が現れた。 そして、死に行く兵士たちに神の許しを与えるだけでは気が済まなかったのか、敵方の大将の陣営を一人で訪ねたのである。

あなたの心を平穏にするために神からつかわされた、と告げる修道僧にはスルタンも驚いただろうが、戦争をやめて平和を確立する道だとキリスト教への改宗を勧める若い僧に、周囲にいた人々のほうが激昂した。 だが、スルタンは微笑しただけで、キリスト教軍の陣営に無事送り届けるよう命じたのであった。

死後に聖人に列せられるフランチェスコだが、このときの勧誘は失敗であったと悟ったようで、以後は二度と試みていない。 しかし、21世紀の今でも、アッシジでは年に一度、世界中の宗教の代表者が集まって平和を誓う催しが行われている。

(注: 赤字はデンマンが強調。
写真はデンマン・ライブラリーより)


140ページ 『絵で見る十字軍』
2010年7月25日発行
著者: 塩野七生
発行所: 株式会社 新潮社

ケイトーは、また塩野さんの本から引用したのね。

いけませんか?

別にいけないわけじゃないけれど、いつもと調子が違うじゃないの?

ん。。。? いつもと調子が違う?

そうよ。。。いつもならば好戦的な部分を引用するじゃないの。

好戦的な部分。。。?

そうよ。。。ケイトーは、しばしば次の箇所を引用したわ。

二度と負け戦はしない

憲法では戦争をしないと宣言しています、なんてことも言って欲しくない。
一方的に宣言したくらいで実現するほど、世界は甘くないのである。
多くの国が集まって宣言しても実現にほど遠いのは、国連の実態を見ればわかる。 ここはもう、自国のことは自国で解決する、で行くしかない。 
また、多くの国が自国のことは自国で解決する気になれば、かえって国連の調整力もより良く発揮されるようになるだろう。

二度と負け戦はしない、という考えを実現に向かって進めるのは、思うほどは容易ではない。
もっとも容易なのは、戦争すると負けるかもしれないから初めからしない、という考え方だが、これもこちらがそう思っているだけで相手も同意してくれるとはかぎらないから有効度も低い。

また、自分で自分を守ろうとしないものを誰が助ける気になるか、という五百年昔のマキアヴェッリの言葉を思い出すまでもなく、日米安保条約に頼りきるのも不安である。

(注: 赤字はデンマンが強調。
写真はデンマン・ライブラリーより)


221 – 222ページ
『日本人へ (国家と歴史篇)』
著者: 塩野七生
2010年6月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋

『女に冷たい女』に掲載
(2011年8月20日)

次の記事の中でも上の箇所を引用していたわ。

『あなたの平和と幸福』

(2011年8月20日)

シルヴィーはよく覚えているねぇ~。

ケイトーが同じ箇所をしばしば引用するからよ。

あのねぇ~。。。僕は「スルタンの許を訪れたアッシジの聖フランチェスコ」を読んで意外だと思ったのですよ。

意外とはどういう意味で。。。?

塩野さんは次のように書いているのですよ。

21世紀の今でも、アッシジでは

年に一度、世界中の

宗教の代表者が集まって

平和を誓う催しが行われている。

だから、どうだとケイトーは言うの?

塩野さんは、このような事実を知っていたのですよ。 それなのに「二度と負ける戦争はしない」、つまり暗に「勝つ戦争ならする」というような意味に取れる文章を書いている。

それはケイトーの揚足(あげあし)取りじゃないの?

いや、決して揚足取りじゃないのですよ。 塩野さんは次のように書いている。

自分で自分を守ろうとしないものを誰が助ける気になるか、という五百年昔のマキアヴェッリの言葉を思い出すまでもなく、日米安保条約に頼りきるのも不安である。

要するに、アメリカに頼らずに勝つ戦争をするために軍備を増強することが重要だと、五百年昔のマキアヴェリのおっさんのような事を塩野さんは言おうとしているのですよ。

ケイトーの深読みじゃないの?

あのねぇ~、塩野さんが書いた『日本人へ (国家と歴史篇)』という本を読めばアメリカに頼らずに勝つ戦争をするために軍備を増強すべきだと主張しているのが充分に読み取れるのですよ。 例えば次の箇所でも軍備を持つことは大切だと言っている。

バカになることの大切さ

歴史も前進するとすれば、バカになることの大切さを理解し、それに徹した人々がいたからではないか、という想いである。
この反対が、常に抜け目なく小利口に立ち回り、他者を出し抜くことしか頭にない人々であるのはもちろんで、「歴史」とはイコール「人間世界」である以上、この二つのタイプは昔も今も変わりなく存在してきた。

では、どちらがトクするか。
短期的に見れば、後者がトクする。
しかし長期的視点に立って眺めると、時代がゆっくりと進行した古代でも百年、何もかもが激動する現代ならば十年も過ぎれば、前者のほうがトクするようになる。

軍事力に例をとれば、古代ではほとんどの国が、戦場に送ったのは、カネで傭う傭兵と強制的に徴集した農民だったのだ。
いつでも戦争しているわけではないのだから、必要に迫られたときに必要な人間を集めるこの方法のほうが、経済上からも合理的であったのだろう。

傭兵と農民によるにわか仕立ての軍隊が常識であった時代に、常備軍を制度化したのがローマである。
それでもローマは早い時期から、志願兵による常備軍制度を確立していた。

ローマが強かった要因にはいくつもあげられるが、その第一が常備軍制度にあったとは、研究者の間でも定説になっている。
いつでも軍事力を行使できるということは、外交の場でも有利に働くのだ。

(注: 赤字はデンマンが強調。
イラストはデンマン・ライブラリーより)


114 – 115ページ
『日本人へ (国家と歴史篇)』
著者: 塩野七生
2010年6月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋

『バカの歴史』に掲載
(2011年9月23日)

だから、それがケイトーの読みすぎなのよ。

僕は素直に読んだだけで、決して深読みしたわけではないのですよ。 シルヴィーも読んでみれば僕の言おうとしていることが分かりますよ。

それで、ケイトーは何が言いたいのよ。

あのねぇ~、僕はたまたま山崎豊子さんの『作家の使命 私の戦後』という本を夕べ読んだのですよ。 その中で山崎さんは次のように書いている。

戦争を忘れるということは恐ろしいことです。 自殺と一緒です。 戦場では人間としての誇りもモラルも何もかもなくなるのです。 集団的に相手を殺すだけですからね。 私は戦中派ですけれど、作品の上でその苦労は実ったと思います。…私の青春時代は、学校(大学)は二年生までで、モンペをはいて軍需工場でした。…二年しか学校に行っていないのに年限が来れば卒業証書を出す。 こんなメチャクチャなことはありませんよ。

 (中略)

高松第一高等学校では、1991年より毎年7月に中国研修旅行を行っていて、その参加者全員に、『大地の子』を読むことを義務づけている。 そして帰国後、全員が感想文をしたためている。 …
「私たちの世代は戦争を知らない、というのではすまされない。 これからは、昔、日本が中国でやったことを反省しながら、僕たちの世代で中国の人と友好関係を作って、戦争の悲劇を絶対、起こらないようにしたいと思った」
毎年、この文集を届けていただいているが、読み終えると、私は思わず手を合わせ、感謝した。 小説で私が云いたかったことを、この生徒さんたちがすべて汲み取ってくれているからである。
小説を読んで、年配の方々が感動したと云ってくださるのはもちろん有難くうれしい。 だが、高校二年生の若い世代が、私たちは戦争を知らなかったということではすまされない、戦争の悲劇は絶対繰り返さないと考えてくださったことは大きな感動である。

(注: 赤字はデンマンが強調。
写真はデンマン・ライブラリーより)


108-109ページ、132-133ページ
『作家の使命 私の戦後』
2009年10月30日発行
著者: 山崎豊子
発行所: 株式会社 新潮社

つまり、山崎さんは戦争に絶対反対なのね。

その通りですよ。 好戦的な人はこのような文章を読むと自虐史観に冒されていると言うのですよ。

塩野さんだって戦争は反対だと思うわ。 戦争の好きな人は居ないのだから。。。。

あのねぇ~、確かに戦争を好きな人は居ないのですよ。 でもねぇ~、戦争をすることで得をする人たちが居る。

それってぇ、誰よ?

死の商人たちや軍産複合体に関わっている人たちですよ。 ジューンさんが次のように書いていました。

こんにちは。ジューンです。

第41代および第43代米国大統領を生み出した

ブッシュ家は、軍産複合体を生業としてきました。

第43代米大統領の曽祖父のサミュエル・ブッシュは

オハイオ州で兵器を製造していた

バッキー・スティール・キャスティング社を

経営していました。
 
 

 
東京大空襲で焼け野原になった江東区
 
 
祖父のプレスコット・ブッシュは東京大空襲で

大量に使用された焼夷弾である

集束焼夷弾E46の製造を

行なっていたドレッサー・インダストリーズ社に

関与していたのです。

第41代ブッシュ大統領は

このド社の石油部門で働いていたのです。

その後、第41代ブッシュ大統領はCIA長官、

副大統領、大統領時代において、

海外との兵器貿易を押し進めており、

副大統領時代には

イラン・コントラ事件が起きています。

この事実だけを見ても、

「軍産複合体」の動きが見えてきますよね。


『あなたの平和な日々』より
(2011年9月7日)

だから、戦争は無くならないと考えている人は多いと思うわ。

あのねぇ~、ほとんど多くの人が戦争が嫌いなのに、どうして戦争が無くならないのか? シルヴィーは考えてみたことがある?

死の商人たちや軍産複合体に関わっている一握りの人たちが居るからだと、ケイト-は言うのでしょう!?

その通りですよ。 この人たちによって世界の多くの人が「戦争は無くならないものだ」と洗脳されているようなものですよ。

でも、長い世界の歴史を見ると戦争が無かった時はないじゃない。

それも死の商人たちや軍産複合体が構築した現実に洗脳されているからですよ。 世界の長い歴史には戦争の無い時代があった。 「ミノア文明の1500年間には戦争の痕跡がない」と遺跡を発掘した考古学者が言っている。 それに古代の日本でも町や村に城壁が無かったので中国からやって来た人が「あなたたち日本人は町や村を城壁で囲まないと泥棒や盗賊や人殺しがやってきますよ」と言って呆れたり驚いたりしている。 その事がちゃんと『魏志倭人伝』に書いてある。

『戦争はなくすことができるものです』

(2005年10月10日)

だからどうすればよいとケイトーは言うの?

だから、塩野さんが書いているでしょう!

(十字軍の昔から)

21世紀の今でも、アッシジでは

年に一度、世界中の

宗教の代表者が集まって

平和を誓う催しが行われている。

だから、塩野さんだって平和の大切さを知っているのよ。 でも、これだけ会議を重ねているのに戦争が無くなってないじゃない。

シルヴィーはまだ分からないのオ!? 死の商人と軍産複合体が頑張っているからですよ。 だから、ネット市民が声を大きくしてGNP(Grassroots Net Politics: 草の根運動)を立ち上げて意識革命をしてゆくのですよ。

ケイトーはそのつもりでいるの?

そうですよ。 7つの海も初めは一滴の雨水から大きな海に成長したのですからねぇ。 うへへへへへ。。。

でも、それってぇ、気が遠くなる程の長い年月がかかるわよ。

あのねぇ~、考えてみてください。 ネットは3年で一昔ですよ。 かつての100年は10年にも満たなくなっている。 それほどネットの世界は進歩しているのですよ。 そのうち多くのネット市民のオツムも死の商人や軍産複合体のおっさんたちよりも良くなりますよ。 意識革命もそれほど遠くない時期に行われます。 僕はそう思いますね。 うししししし。。。

【卑弥子の独り言】

ですってぇ~。。。
デンマンさんはマジで真面目になって書いているのかしら?
漫談していたら、いつになっても死の商人や軍産複合体のおっさんたちに洗脳されるだけでござ~♪~ますわ。
あなただってそう思うでしょう?

でも、あなただけは絶対に戦争に反対してくださいね。
戦争にお金を使いすぎるからいつまで経っても世界が良くならないのですわ。

見てくださいまし!
特にアメリカの軍需費を見てくださいな。
ダントツで戦争にお金を使っているのですわよ!

軍事力で覇権を維持するという考え方がそもそも悪の根源なのですわ。
あなただってぇ、そう思うでしょう?

ところで、シルヴィーさんのことをもっと知りたかったら次の記事を読んでくださいね。

『シルヴィー物語(2011年4月27日)』

『波乱の半生(2011年4月29日)』

『シルヴィーとネット革命(2011年5月6日)』

『シルヴィーとデヴィ夫人(2011年5月30日)』

『シルヴィーとケネディ夫人(2011年6月15日)』

『バンクーバー暴動と平和(2011年6月25日)』

『ビルマからの手紙(2011年7月3日)』

『ブッシュの戦争(2011年7月7日)』

『国際的愚か者(2011年7月11日)』

『あばたもえくぼ(2011年7月14日)』

『あなたも国際市民(2011年7月18日)』

『リビエラ夫人のハンバーグ(2011年7月22日)』

『芸術とブルックリン(2011年7月26日)』

『思い出のパリ(2011年7月30日)』

『海外志向とおばさんパンツ(2011年8月5日)』

『地球の平和(2011年8月9日)』

『愚かな写真狩り(2011年8月13日)』

『死の写真狩り(2011年8月17日)』

『キモい写真狩り(2011年8月21日)』

『生パンツと床上手(2011年8月25日)』

『ヌードと写真狩り(2011年8月29日)』

『あなたの平和と幸福(2011年9月2日)』

『あなたの平和な日々(2011年9月7日)』

『奈良の鹿と憲法9条(2011年9月11日)』

『文は人なり(2011年9月15日)』

『キモい戦争(2011年9月19日)』

『バカの歴史(2011年9月23日)』

『ムカつく検査(2011年11月1日)』

とにかく次回も面白くなりそうですわ。
あなたも読みに戻ってきてくださいましね。
じゃあ、また。。。

ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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じゃあね。

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