自殺と幸福


   
2010年12月10日 (金曜日)
 
 
自殺と幸福
 
 
しあわせって何?

『幸福(しあわせ)』

叔父の経営する内装業の店で職人をしているフランソワは妻テレーズと二人の子供と平凡で実直な生活を送っている。
洋裁が上手なテレーズは仕立ての内職もしていて、ウェディング・ドレスの注文などもある。
フランソワは仕事が終わればまっすぐに家に帰るし、料理も上手な妻と可愛い盛りの子供たちに囲まれて、休日には家族四人で森にピクニックに行くこともある。

そんなある日、フランソワは近くの町まで仕事で出かけた。
電話をかける用事を思い立ち郵便局へ立ち寄った。

受付の娘と二言三言、言葉を交したが、彼はなぜか彼女に好意を感じた。 二度目にあったとき、二人でお茶をのんだ。

娘はエミリーといい、彼と同じ町に転勤が決り、部屋も見つけたことを話した。 もう二人は愛を感じるようになっていた。

エミリーは彼に家庭があることも知っていたが二人は不自然さも罪悪感もなく、結ばれてしまう。
というのも、彼は昔と全く同じように妻も子供たちも愛しており、愛する女性が二人できても、それは幸福以外のなにものでもないからだ。

ある休日、フランソワ一家はピクニックにでかけた。
そこで彼は妻にすべてを告白した。
テレーズは少し考えてから「あなたが幸せなら私はそれでもいいと思うわ」そう答えた。
彼は喜んだ。
純粋によろこんだ。
子供たちは野原で遊んでいる。
蚊帳の中に居るのは二人きり。
大人しいテレーズは、かつて見せたことのない大胆さで夫を求めた。

快い疲労に眠ったフランソワが子供たちの声で目を覚ましたとき妻のテレーズの姿はなかった。
池に溺死体となった妻を発見して、フランソワは悲しんだ。

まわりの人々は不幸な事故で愛妻を失なったフランソワに同情を寄せた。
エミリーも心からテレーズの死を悲しんでくれた。
日がたつにつれ、彼は昔どおりの働き者にもどった。
エミリーが子供たちの面倒をみてくれ、いつの間にかそれが習慣になった。
家事をする女性がエミリーにかわったというだけで、きわめて平穏な日々を送るようになっていた。

こういう筋なのやァ。
   

つまり、身勝手な男の不倫物語なのね。

めれちゃんは、そないに思うのかァ~?

それ以外に考えようがあらへん。 どの国でも、男は身勝手なものですねん。

わては、まったく違う感想を持ったのや。

どのような。。。?

この映画が作られたのは、なんと 1964年のことなのやァ。 今から 46年前やでぇ~。。。驚いたなァ~。。。

それ程ビックリしやはったん?

カバネルが描いた『ヴィーナスの誕生』を初めて見た時のような衝撃を受けたわ。

つまり、『幸福(しあわせ)』という映画は、将来を見据えて作られたと。。。?

もし、日本で同じ内容の映画が作られたら、おそらくタイトルは『幸福(しあわせ)』ではのうて、めれちゃんが言うたように『男の身勝手』になるだろうと思うでぇ。 しかも、結末はハッピーエンドにはならずに、フランソワとエミリーは惨めな別れ方をして終わりになると、わては思うねん。

あんさんは、『幸福(しあわせ)』という映画の中に、マジで幸福(しあわせ)を感じやはったん?

いや。。。幸福(しあわせ)とは思わんかったけれど、最後にフランソワとエミリーが前向きに生きようとする姿に、わては救いを見たのやァ。


【レンゲの独り言】

ですってぇ~。。。
あたしはデンマンさんの感想とは違った意見を持っています。
事故であれ、自殺であれ、テレーズが溺死体で発見されたということは、映画のテーマとは別の不幸を見ないわけにはゆきません。
最後にフランソワとエミリーが前向きに生きようとする姿に、デンマンさんは救いを見たと、おっしゃいました。
フランソワとエミリーが、その後幸せな生活を送ったとしても、テレーズは犠牲になったとしか、あたしには思えないのです。
テレーズの犠牲について、デンマンさんは、どのように考えるのでしょうか?
お聞きしてみたいですわ。

ところで、あなたはどう思いますか?
反対意見でも、賛成意見でも、ぜひカキコしてくださいね。
お待ちしています。

とにかく、興味深い話題がさらに続くと思います。
あなたもどうか、またあさって読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。


『ブローニャの森 (2010年12月8日)』より

デンマンさん。。。レンゲさんがあんさんに 「エミリーさんの犠牲について、デンマンさんは、どのように考えるのでしょうか?」と、聞きたいと言うてますやん。

そうなのや。。。わてもレンゲさんの独り言を読んで、いろいろと考えたのやァ。

。。。で、あんさんは何と答えはるのォ~?

まず答える前に、テレーズさんの死は、自殺なのやろか? それとも事故死なのやろか?

自殺に決まってるやん。

めれちゃんは、そう思うのか?

そやかてぇ、テレーズさんは夫が他の女性に気持ちを移してしもうたので悲観しやはってぇ、それでもう自殺以外にないと決めたのですねん。

そやけど、テレーズさんは蚊帳の中で、かつて見せたことのない大胆さで夫を求めたのやでぇ~。。。自殺する人がいつにも増して情熱的に夫を求めるやろか?

わたしにはテレーズさんの気持ちが分かりますねん。

どういう気持ちなのや?

テレーズさんは、これが最後と思うから、心残りがないように大胆に情熱的に夫を求めはったんやわァ。

狂ってしまいたい
 
  

  
 
せつない声をあげて
あなたの背中を抱きしめる

そのくちびるが
その指先が
わたしを狂わせる

この濡れた身体の
一番深い場所で
溶け合うように
あなたとひとつになる

その熱いくちびるで
乱れた呼吸を吸い取って
あなたの欲望で
わたしを燃やしつくして
  

by めれんげ
 
2010.02.12 Friday 12:41


『即興の詩 狂ってしまいたい』より

『愛の涙』に掲載
(2010年2月16日)

つまり、テレーズさんは狂ってしまいたいほど夫を求めたのか?

あんさん。。。どうして、わたしの詩を持ち出してきやはったん?

めれちゃんがテレーズさんの気持ちが分かると言うたさかいに、わては急いでめれちゃんの『即興の詩』の中から該当する詩を探して来たのやがなァ。

ずいぶんと探すのが早かったやないのォ~?

でもなァ~、狂ってしまいたいほど夫を求めたテレーズさんが、たとえ悲観したとはいえ、求めた後で自殺しようとは、わてには到底思えんでぇ~。。。

あんさんは自殺するほど悲観したことがないから、そのようなしょうもないことを言わはるねん。

他の誰かを抱くのなら…
 
 

 
 
他の誰かを抱くのなら

わたしには触れないでください
 
 
その手から伝わる余韻が

この肌を心を

荒れさせてしまうから
 
 
何も言わずにいたとしても

恋する心は敏感なのです

どうかわたしを傷つけないで
 
  

 
 
by めれんげ
 
2010.02.12 Friday 10:53


『即興の詩 他の誰かを抱くのなら』より

『永遠の愛のコラボ』に掲載
(2010年2月22日)

テレーズさんも、きっとこのように思うていたのですねん。

う~~ん。。。なるほど。。。つまり、テレーズさんも「他の誰かを抱くのならわたしには触れないでください」と、内心では思うていたのか?

そうですう。

でもなァ~。。。それはおかしいと思うでぇ~。。。

どうして。。。?

そやかて、テレーズさんは次のように言うてたのやでぇ~。。。

「あなたが幸せなら

私はそれでもいいと思うわ」

あんさんは、男やから、よう分からんと思うわァ~。。。女は内心とは違うことを言うことがおますねん。

でもなァ、内心で「他の誰かを抱くのなら わたしには触れないでください」と思うていたら、次のような気持ちにテレーズさんはならんと、わては思うでぇ~。

あなたの欲望で

わたしを燃やしつくして

そやかて、テレーズさんは自殺することを決めていたので、最後に愛する夫に抱かれて自分自身を燃やし尽くしたのですやん。

つまり、テレーズさんは、あまりにも悲観していたので、夫を愛していたけれども自殺したと、めれちゃんは言うのんか?

そうですう。

でもなァ、それでも、わては可笑しいと思うわ。

何が、それ程可笑しいねん。

そやかて、めれちゃんも、ごっつう悲観してしもうたことがあるのやでぇ~。。。

わたしが。。。?

そうやァ。。。めれちゃんは、忘れてしもうたのか? めれちゃんは次のようなことを書いたのやでぇ~。

存在を否定してくれ

みんなわたしを否定してくれ
わたしの存在を否定してくれ

自分ひとりじゃ間に合わないんだ
みんなでわたしを否定してくれ

石ころのように扱ってくれ
虫けらのように踏みつけてくれ

やりきれない喪失感
苛まれて生きるのはもうたくさんだ
自分のすべてを否定したいんだ
自分が存在することに吐き気がするんだ

命を断とうとしたさ
何度も何度も自分を破壊しようとしたさ
マヌケな命はそれでもこの世に
未練がましくのさばってるのさ

存在を消してしまいたい
誰からも見られたくない
 
 
めれんげ

August 28, 2009 15:19


『極私的詩集 存在を否定してくれ』より

『愛のコラボ (2009年9月29日)』に掲載

あんさんは、わたしの書いたものを何でも保存しておくのやねぇ~?

うしししし。。。あきまへんか?

わたしは、やりきれない喪失感から、命を断とうとしたのですねん。

そやけど、失敗してしもうたのか?

そうですう。。。みっともないことやけれど、失敗してしもうたのですねん。

あのなァ~。。。、どんなに悲観しようと。。。どんなに喪失感を味わおうと、死ぬことはないねん。

どうして。。。?

夏目漱石も『吾輩は猫である』の中で次のように書いてるねん。

長生きはしたいもんだな。

どんな僥倖に廻り合わんとも限らんからね。

『吾輩は猫である』より


僥倖(ぎょうこう)

ほとんど期待できないような幸運

三省堂『新明解国語辞典』より

生きていさえすれば、フランソワさんの愛をテレーズさんは、また激しく甦(よみがえ)らせる機会が何べんでもあるものなのやァ。

その根拠は。。。?

ジューンさんが次のように言うていたでぇ~。

こんにちはジューンです。

いかに生きるか?

いかに逝くか?

どちらも難しい問題ですよね。

では、ここでスイスの心理学者

カール・ユングの言葉を紹介します。

Death is psychologically as important as birth.

Shrinking away from it is something unhealthy and abnormal which robs the second half of life of its purpose.

さあ。。。、あなたは、どのように訳すでしょうか?

わたしは次のように意訳しました。

いかに逝くか? は、いかに生きるかと

同じように重要なことだわ。

逝くことに怖気(おじけ)づくことはないのよ。

勇気を持って逝くことに臨むと言うことは

2倍に生きることになるのよ。

では次です。

A shoe that fits one person pinches another;

there is no recipe for living that suits all cases.

これは、それほど難しいことではありませんよね。

誰の足にも合う靴なんてないように、

生き方も人によって違うものなのよ。

では、もうひとつ。

As far as we can discern, the sole purpose of human existence is to kindle a light of meaning in the darkness of mere being.

さあ、あなたは、どのように訳しますか?

わたしは次のように意訳しました。

生きる意味って何だか考えてみたことがありますか?

本当に生きたいって言う目的を見つけることが人生なのよ。

もっとうまい訳が見つかったら、

ぜひコメントに書いてくださいね。

ところで卑弥子さんが面白いサイトを立ち上げました。

あなたも、もっと笑って楽しい気分になれます。

次のリンクをクリックして覗いてみてね。

■ 『あなたのための笑って幸せになれるサイト』


『即興の詩バンザイ (2010年12月4日)』より

上のどの言葉が重要なん?

どれも大切な言葉やけれど、3番目が特に大切やがな。 つまり、自殺しなくても、人間は必ず死ぬ時がやって来るねん。 そやから、死ぬことよりも生きることが大切やがなァ。

そやかてぇ、テレーズさんは夫の愛を失ってしもうたと思い込んで自殺しやはってん。 つまり、生きる目的を失(うし)のうてしまいはったのやでぇ。

そやから、わては言うたがなァ。 人はいつかは死ぬのやから、死に急ぐことはないねん。 

本当に生きたいって言う目的を

見つけることが人生なのよ。

ジューンさんが言ったように、テレーズさんは夫の愛をもう一度取り戻すことを目的に生きるべきやったのやァ。

そやけど、テレーズさんはフランソワさんの愛を取り戻せるやろか?

あのなァ~、フランソワさんはテレーズさんを愛していたのや。 決してテレーズさんを嫌っていたわけではない。 でもなァ、テレーズさんは、めれちゃんのようにフランソワさんを独占したかったということなのやァ。

そのようなテレーズさんが救われる道はあったのやろうか?

もちろんやァ。。。ちょうどレンゲさんが悟ったような“気づき”をテレーズさんもきっと得られたと思うでぇ。

 

変わらない気持ち

 

2007-04-04 19:27

人はそれぞれに、
ちがう愛のかたちを持っていて、
時にその表れかたが、
相容れないこともある…

で、わたしはデンマンさんが、
デンマンさんらしいかたちで、
わたしへの変わらない気持ちを、
持ちつづけてくださっていることに
気づいたのです。

そしてわたしはそれを、
自分のものさしで理解して、
とんでもなく誤解していたことに、
気がついたのです。

つまり、デンマンさんの個性を、
わたしはもっと、大切にすべきだと思い、
自分の懐のせまさを、
正そうと決心しました。

そして何よりも、
わたしを忘れずにいてくれる、
そんな人を粗末に扱ってはいけないと
強く感じました。

勇気を出して、さしのべた手を、
握り返してくださったことに、
今も本当に感謝しています。

by レンゲ


『変わらぬ愛』より
(2007年5月7日)

『愛のコラボって何?』にも掲載
(2009年10月15日)

 

【レンゲの独り言】

ですってぇ~。。。
あたしがデンマンさんと仲直りした時の手記を持ち出されて、ちょっと気恥ずかしい思いをしています。
でも、もしエミリーさんが事故死ではなくて自殺ならば、思いとどまるべきだったと思います。
『吾輩は猫である』の猫ちゃんも言っているように、生きていれば幸せや幸運に廻り合う機会はあるものです。
死んでは何もかも失ってしまいます。

あなたも、もし悲観して死ぬことを考えているのでしたら、思い直してくださいね。
人は自殺しなくても、いつかは死ぬ時がやって来るのですから、死に急ぎすることはないと思います。
それよりも、ジューンさんが解釈しているように、本当に生きる目的を探す方が大切だと思います。

幸せって何?

カール・ユングさんは次のように言ってます。

A shoe that fits one person pinches another;

there is no recipe for living that suits all cases.

幸せは、多分、次のように言い換えることができるのではないかしら。

There is no recipe for happiness

that suits all cases.

So, you should find yours by yourself.

とにかく、興味深い話題がさらに続くと思います。
あなたもどうか、またあさって読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。

メチャ面白い、

ためになる関連記事


■ 『きれいになったと感じさせる

下着・ランジェリーを見つけませんか?』

■ 『ちょっと変わった 新しい古代日本史』

■ 『面白くて楽しいレンゲ物語』

■ 『カナダのバーナビーと軽井沢に別荘を持つことを

夢見る小百合さんの物語』

■ 『今すぐに役立つホットな情報』

■ 『 ○ 笑う者には福が来る ○ 』

 『あなたもワクワクする新世代のブログ』

■ 『バンクーバーの寒中水泳』

『お受験と教育ママ(2009年9月8日)』

『熊校の先生(2009年9月10日)』

『「田舎教師」再訪(2009年9月12日)』

『四季桜(2009年9月14日)』

『熊校の思い出(2009年9月16日)』

『「田舎教師」と行田(2009年9月18日)』

『小百合さんの存在感(2009年9月20日)』

『大阪の歴史馬鹿(2009年9月22日)』
 
『「蒲団」と「田舎教師」(2009年9月24日)』

『卑弥子さんの存在感(2009年9月26日)』

『ロマンとデジャヴ(2009年9月28日)』

『夫婦風呂(2009年9月30日)』

『露悪趣味(2009年10月2日)』

『カプリ島と香水(2009年10月10日)』

『小百合さんの香水10月14日)』

こんにちはジューンです。

あなたは自分が若いと思っていますか?

年はとりたくないですよね。

でも若さは、いくつになっても保つことができるものですよ。

うそだ~♪~い!?

あなたは、たぶん心の中で

そう思っているでしょう?

では、ここで英語の格言を取り上げてみます。

あなたも、いつまでも心の若さを保ってくださいね。

Age is foolish and forgetful

when it underestimates youth.

– J. K. Rowling,
Harry Potter and
the Half-Blood Prince, 2005

さあ、あなたはどのように訳しますか?

わたしは次のように意訳してみました。

若さを軽く見ていると、

いつの間にか愚かに年を重ねるものなよね。

では、次。。。

In youth we learn;

in age we understand.

– Marie Ebner von Eschenbach

さあ、あなたは、どのような意味にとりますか?

わたしは次のように解釈しました。

若い時って、たくさんの事を学ぶべきなのよ。

そうすれば年を取ってから、

いろいろな事が理解できるものなのよ。

どうですか?

あなたも若いうちに、できるだけ

たくさんの事を学んでくださいね。

そうすれば、いつまでも

若いままで居られるのですわ。

ところで、卑弥子さんが面白いお話を集めて

楽しいサイトを作りました。

次のリンクをクリックして

ぜひ覗いてみてくださいね。

■ 『あなたのための笑って幸せになれるサイト』

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょう。

じゃあね。バーィ


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。